昨今の電気代高騰を受けて、「電気代を安く済ませたい」と考えてる方は多いのではないでしょうか?
特に冬は、エアコンの暖房で電気代はバカになりません。
節電のためにエアコンの設定温度を下げたいけど、さすがに部屋が寒いのは嫌ですよね?
そこで活躍するのがサーキュレーターです。
空気には、「あたたかい空気は上へ行きやすく、冷たい空気は下へいきやすい」という性質があります。
そのため「暖房時は、サーキュレーターで空気をかきまぜた方がよい」と、色々なメディアで発信されています。
それでは「実際にどのくらい温度上昇するのか?」と疑問に思うかもしれませんが、検証してるメディアは少ないです。
個人的に気になったので、エアコン暖房時のサーキュレーターの効果のほど(下記項目)を検証しました。
- 【サーキュレーターなし】天井付近と足元の温度
- 【サーキュレーターあり】天井付近と足元の温度
今回の記事は、下記の方には参考になるので、よかったら最後までご覧ください。
- 節電しようと思ってる方
- 暖房をつけても寒いと感じる方
- サーキュレーターの効果に興味がある方
結論を言うと、サーキュレーターにより約10%の節電効果を見込めます。
詳細は後述しますが、効果はバツグンなので、サーキュレーターは本当にオススメです。
温度測定時の情報
測定結果の前に、どういう状況下で温度測定したのかイメージしやすいように、各情報を挙げていきます。
雰囲気をつかんでもらえればいいので、サクッと流し読みしてもらえれば結構です。
測定場所
場所 | 大阪市内 |
建物 | 鉄骨造・賃貸マンション |
間取り | 1K |
部屋サイズ | 2.7 × 3.9 × 高さ2.3m(6.5畳) |
一人暮らしなので、部屋はやや狭めです。
ロフトはないので、天井高2.3mと一般的な高さになります。
ちなみに天井高が高いほど、天井と床下の温度差も大きくなるので、天井高は重要な要素です。
測定箇所
室内温度の測定箇所は、部屋の隅の「天井付近」と「足元」の2箇所です。
※「天井付近」に関しては、高さ1.8mの本棚の上で測定してます。
測定日(外気温・室内温度)
測定日は、大寒波が到来した2023年1月24日。
寒い日の方がはっきりとした違いが出やすいと思い、この日に測定しました。
測定時の外気温は4~5℃で、室内温度は12℃です。
エアコンを運転してない状況で、天井付近と足元の温度の違いはほぼありませんでした。
ちなみにこの時にサーキュレーターも運転してません。
エアコンの設定温度
エアコンの設定温度は、環境省が推奨してる「20.0℃」にしました。
また風量・風向は、両方とも「自動」に設定してます。
暖房の場合、風向は「下向き」に設定した方がよいのですが、「自動」に設定してる方が多いのでそれに合わせる形をとりました。
サーキュレーターの位置と向き
空気の循環において、サーキュレーターの位置と向きは重要です。
では暖房の場合、どの位置と向きが循環しやすいのか?
色々な意見がありますが、サーキュレーターで有名なアイリスオーヤマのページを参考にさせてもらいました。
その結果、位置は「部屋の真ん中」に、向きは「天井に向かって垂直方向」に設置しました。
サーキュレーターあり・なしの室内温度(天井と足元)
サーキュレーターあり・なしで、室内温度を測定しました。
果たして天井付近と足元とでは、どのくらい温度差があるのでしょうか?
サーキュレーターなし
サーキュレーターは運転せず、エアコンのみ1時間ほど運転させた室内温度がコチラです。
念のためエアコンのみで2時間ほど運転させてみましたが、温度変化はほぼありませんでした。
表にまとめると、以下になります。
1時間後 | 2時間後 | |
---|---|---|
天井付近 | 20.0℃ | 20.2℃ |
足元 | 17.6℃ | 17.6℃ |
温度差 | 2.4℃差 | 2.6℃差 |
サーキュレーターなしだと、天井付近と足元では温度差2.5℃くらいある結果となりました。
今回は天井高2.3mですが、天井がこれより高ければ温度差はもっとあることになります。
サーキュレーターあり
サーキュレーターとエアコンを1時間ほど運転させた室内温度がコチラです。
念のため2時間ほど運転させてみましたが、温度変化はそれほどありませんでした。
表にまとめると、以下になります。
1時間後 | 2時間後 | |
---|---|---|
天井付近 | 20.3℃ | 20.7℃ |
足元 | 18.8℃ | 18.9℃ |
温度差 | 1.5℃差 | 1.8℃差 |
サーキュレーターありだと、天井付近と足元では温度差1.6℃くらいある結果となりました。
サーキュレーターなしでは温度差2.5℃だったので、だいぶ改善されています。
これにより、サーキュレーターでしっかり空気循環されてることが、証明されました。
まとめ:足元温度の比較
先ほどの結果から、サーキュレーターの効果を理解していただけたかと思います。
ではサーキュレーターを運転させることで、足元温度はどのくらい上昇したのでしょうか?
実験結果の平均値を出して、表にしました。
サーキュなし | サーキュあり | 温度上昇 (足元) | |
---|---|---|---|
天井付近 | 20.1℃ | 20.5℃ | ━ |
足元 | 17.6℃ | 18.9℃ | 1.3℃上昇 |
サーキュレーターを運転させることで、足元温度を1.3℃上昇させることができました。
「1.3℃しか上昇しないの?」と思う方もいるかもしれませんが、意外とバカにできません。
環境省によれば、エアコン暖房の設定温度を1℃緩和した(下げた)場合、約10%の節電効果を見込めるからです。
エアコンの使い方について
環境省では、快適性を損なわない範囲で省エネルギーを目指すために、室温を夏季28℃、冬季20℃とすることを推奨しています(設定温度ではありません)。また、エアコン設定温度を1℃緩和した場合の消費電力量は、冷房時約13%、暖房時約10%削減されると見込まれています。
引用元:環境省
電気代が高騰しつづけてる昨今では、10%の節電効果はかなり大きいです。
私の場合、もともと暖房の設定温度を22℃にしてましたが、サーキュレーターのおかげで最近では設定温度を20℃まで下げることができました。
そのおかげか2023年1月の電気代は5,000円くらいで、昨年1月よりも安く済んだのでかなり重宝してます。
メリットは電気代だけでなく、単純に「以前より部屋があったかくなったなぁ」と実感できるので、一度サーキュレーターを試してみてはいかがでしょうか?
夏でも使えるものなので、今買っても損はないと思います
サーキュレーター等の詳細
最後に、実験で使用した機器の詳細を載せておきます。
特別なものを使用していないので、あなたの自宅でもすぐ実践できます。
エアコン
メーカー | パナソニック |
機種 | エオリア CS-221DFL |
定格能力 (暖房) | 2.2kW |
定格消費電力 (暖房) | 470W |
適用畳数 | 6畳用 |
特別なエアコンではなく、5万円前後の汎用品のエアコンです。
機能は、最低限のものしかありません。
サーキュレーター
メーカー | ドウシシャ |
機種 | CIRKILATOR FCX-140D |
定格消費電力 | 8W |
適用畳数 | ~8畳 |
サイズ | 約21 × 21 × 高さ28㎝ |
サイズがかなりコンパクトで、羽根径も14㎝と小さく、特別な能力はありません。
消費電力は8Wしかないので、電気代を気にせず使えるのがありがたいです。
個人的には、工具不要で分解して洗える点が気に入ってます。
サーキュレーターはホコリが溜まりやすいので、衛生面を考えると分解して洗えるタイプのものがオススメです。
コンパクトさよりも風量を重視する方には、「FCX-180D(~16畳タイプ)」もあります。
ひと回り大きくなりますが、羽根径は18㎝あるのでパワフルな空気循環に期待できます。
部屋が8畳以上であれば、こちらのタイプをオススメします。
最後までお読みいただきありがとうございます