前回では入浴前にやると良いこと・ダメなことをお伝えしましたが、今回は「入浴後」に着目していきます。
体調を崩さないために知っておきたい!入浴前にやると良いこと・ダメなこと特に入浴と睡眠には関連性があるため、入浴後の行動については睡眠の質を左右しかねません。
睡眠は毎日必要なものだからこそ、なるべく質を良くしたいですよね。
意識していくポイントとしては「目」「体温」「脳」「自律神経」となります。
それではぐっすり眠り気持ちのいい朝を迎えれるよう、今日も暮らしの知恵を手に入れていきましょう!
入浴後に意識すること
ぐっすり眠るためには入浴にり高まった副交感神経(癒しの神経)を保てるように意識しましょう!
副交感神経優位の状態を保つコツとしては、ゆとりをもってゆっくりした動作を心掛けることです。
要するにリラックスすることですね。
ちなみに男性だと30代以降、女性だと40代以降になると副交感神経の働きが低下してしまいます。
どちらにせよ加齢により副交感神経の働きが低下していくので、入浴後はリラックスすることを習慣化していきましょう。
照明を暗くする
日中の日差しのような明るく白い蛍光灯の光は交感神経を刺激して良い睡眠にはつながりません。
また眠気を催すホルモン「メラトニン」は、視神経が受ける光の量などによって分泌がコントロールされます。
つまり夜になると分泌が促され、朝になると日光により分泌が抑えられる仕組みになっています。
上記の特性から入浴後は照明を暗くしてメラトニンの分泌を促し、熟睡できるよう準備を整えていきましょう。
また暗くするだけでなく、照明の色は白い蛍光灯よりもオレンジ色の電球色に切り替えるようにすると尚良いでしょう。
白い蛍光灯の光にはブルーライトが含まれてます。
「ブルーライト」という言葉は聞いたことことがある方もいると思いますが、下記のアリナミン製薬㈱の記事にて詳しく書いてますのでよかったら参照してください。
スリッパ・靴下を履く
良質な睡眠をとるためには入浴後上手に深部体温を下げていくことが大切です。
入浴すると深部体温が上昇しますが、その後約1時間半程度してから急速に下がってきます。
そしてこの急速に体温が下がるタイミングで寝ると良い睡眠がとれます。
そのため寝るまでの間はなるべく温かい恰好をして深部体温を徐々に下げていくのが理想的です。
特に床が冷たく感じる冬場には注意が必要です!
床暖房があれば問題ないのですが、裸足でいると床に熱を奪われてしまうのでスリッパか靴下を履くようにしましょう。
ただ適度に熱を放散させる方が良いのでスリッパの方が理想的です。
靴下でもいいのですが、分厚い靴下ではなく通気性の良い靴下を選ぶようにしましょう。
また注意点としては、寝る際には靴下は必ず脱いでください!
靴下を履いたまま寝てしまうと足からの熱放散が妨げられ、深部体温が下がりにくくなってしまうからです。
あと当然ではありますが、入浴後の部屋の温度については適温を保つようにしてください。
香りを嗅ぐ
リラックス効果のある香りの力を借りて、副交感神経の働きを高め、心地よく眠れる環境づくりを整えましょう。
ラベンダーの香りにリラックス効果があるのは周知の事実かと思いますが、果たしてどんな香りでもリラックス効果があるのでしょうか?
実はどんな香りでもいいという訳ではありません。
特に柑橘系(レモン・グレープフルーツなど)の香りは交感神経を刺激するので寝る前にはオススメできません。
では寝る前にどの香りが良いかというと、下記の香りであれば交感神経を刺激せず、副交感神経の働きを高めてくれるのでオススメです。
- ラベンダー
- カモミール
- イランイラン
- サンダルウッド(白檀)
- ローズ
- ゼラニウム
あとどうやって香りを嗅ぐかについて、一番手軽に使えるスプレータイプも良いですが、持続時間が短いのが難点です。
その辺りを考慮すると、個人的には精油を使うアロマテラピーかお香がオススメです。
ちなみに面倒臭がり屋の私は、手軽に使えるお香を寝る前に愛用しています。
音楽を聴く
心地よい音楽を聴くことで、心身の緊張がほぐれ、副交感神経の働きが高まります。
ではどんな音楽が良いのかというと、一定のテンポを保ってるロックが副交感神経を高めやすいと言われています。
ただ個人的には心地よいと感じること・リラックスすることが重要だと思います。
音楽は好き嫌いの個人差があると思うので、ロック調の音楽だけと限定せず、睡眠に合った自分だけの音楽を見つけてみるのが一番いいと思います。
焚き火動画を視聴する
焚き火には、炎のゆらめきや薪がパチパチと爆ぜる音から「1/f(エフ分のイチ)ゆらぎ」が含まれてます。
「1/f(エフ分のイチ)ゆらぎ」とは 、規則的なようで不規則的な動きやリズムなどのことを指します。
心拍や呼吸、α波なども実は1/fゆらぎを示し、私達の体のリズムの多くはもともと1/fゆらぎをもっています。
そして焚き火がもつ1/fゆらぎにより心身共にリラックスできる効果があり、副交感神経の働きを高めてくれて、眠りやすくなるのです。
就寝時間を固定する
ぐっすり眠るための前提条件とも言えるのが「就寝時間を固定する」ことです。
体内時計(サーカディアンリズム)の関係上、これを無視する訳にはいかないです。
結局は規則正しい生活を送ることが人間の体には合っているということなのでしょう。
上記に述べた項目よりも最優先してやるべき項目です。
まとめ:熟睡のために入浴後やると良いこと
以上のことをまとめると、熟睡するために入浴後にやると良いことは下記になります。
- 照明を暗くする(オレンジ色の電球色)
- スリッパもしくは通気性の良い靴下をはく
- ラベンダーなどの香りを嗅ぐ(柑橘系はNG)
- 音楽を聴く
- 焚き火動画を視聴する
- 就寝時間を固定する
その他にもまだまだやると良いことはあるかもしれません。
基本的にはリラックスできて副交感神経の働きが高まるものであれば良いでしょう。
ちなみに入浴後にやるとダメなことは下記の記事にてまとめてますのでよかったらご覧ください。
これではうまく眠れない!入浴後から就寝前にやるとダメなこと最後までお読みいただきありがとうございます。最後にこの記事を作成するにあたって参考にした著書やサイトを載せて締めたいと思います。
・早坂信哉『最高の入浴法』大和書房(2019年)
・早坂信哉,古谷暢基『入浴検定公式テキスト』日本入浴協会(2017年)
・小林弘幸『医者が教える小林式お風呂健康法』ダイヤモンド社(2019年)
・小林弘幸『眠れなくなるほど面白い自律神経の話』日本文芸社(2021年)
・西野精治『スタンフォード式最高の睡眠』サンマーク出版(2017年)
・永井克也,富研一,ベンゼル智子『医者がすすめる科学的アロマテラピー』かざひの文庫(2019年)
・STUDY HACKER|仕事や人生に疲れたら「炎」を見るのがいい。…(2022年5月参照)