昨今ではネットで簡単に物件探しをできる時代。わざわざ不動産屋へ足を運ばなくても物件の情報を知ることができます。
ただそこに載ってる情報・資料を100%信用してはならないというのが今回の記事の内容となります。
物件資料を鵜吞みにしてはいけないってことですね!
特に信用してはならない項目は下記となります。
- 間取り図
- 物件写真
- 専有面積(部屋の広さ)
順を追って説明しますので、参考にしてもらえればと思います。
不動産業を経験した人だけが知ってる裏話的な内容になってます。
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間取り図にだまされるな
間取り図は専用のソフトがあって、それにより作成しています。
ソフト内には既に作成済みの「洋室」「バスルーム」「キッチン」「トイレ」などのアイコンがあり、それを縮小・拡大したりして間取り図に落とし込んで作成します。
そしてその縮小・拡大加減によって、間取り図では部屋やキッチン回りなどが広く見えたり、狭く見えたりします。
不動産屋さんは実際より広く見えるように作成しがちなところがあります。
そういうこともあり間取り図の寸法は大概ざっくりしてるものです。
部屋全体の幅×奥行きは実寸の比率に合わせて作りますが、それ以外の寸法はおおまかです。
不動産屋さんも正確に作成しようと思ってますが、そこまで間取り図の作成に時間をかけれないのが本音です。
とにかく作成する人次第で正確なものかどうかが左右されてしまうのが間取り図なのです。
「設計図」は正確でないといけないですが、そこまで厳しいルールがない「間取り図」は正確性に欠けることを覚えておきましょう!
物件写真にだまされるな
不動産屋さんが特にこだわってるのが、物件写真だったりします。
内見さらには契約してもらうために、物件写真でこだわってる点が下記となります。
- 青空でキレイに見せる
- 部屋を広く見せる
- 部屋を明るく見せる
- 店舗写真で便利だと思わせる
物件を良く見せようとあらゆる手段を用いてるので下記にて詳しく説明します。
青空でキレイに見せる
マンションの外観は青空を背景にすることでキレイに見えます。
たとえ物件が古くて美観がよくなくても、青空があることで写真ではある程度ごまかしがきくのです。
なんなら背景を青空に加工してる可能性もあります。
青空加工をする専門の業者がいたりする程です。
広角レンズで部屋を広く見せる
とにかく部屋のあらゆる場所・角度から撮影して一番広く見える写真を載せています。
こだわってる不動産屋だと「一眼レフ+広角レンズ」で撮影して、狭い部屋でも何とか広く見せようとしてるほどです。さらにレンズは超広角レンズを使ってたりもします。
超広角レンズはさすがにやり過ぎですが、それくらい必死なのです。
光・照明で部屋を明るく見せる
部屋に太陽の光が差し込むタイミングで撮影したり、太陽が差し込まない部屋だと照明を使って撮影します。
部屋を明るく見せるのは、温かみがあって清潔感があるなどの良い印象を与えるのが狙いです。
明るさやホワイトバランスを調整して、加工してたりもします。
店舗写真で便利だと思わせる
たまに物件写真にまぎれて周辺の店舗(コンビニ・スーパーなど)の写真が載っているケースがあります。
物件の近隣(200~300mくらいの距離)なら載せてもいいのですが、物件から500m~1km以上離れてる店舗を載せてるケースもあるから要注意です。
何故載せてるかは下記の理由からだと思います。
- 近隣にあると誤認させて便利だと思わせるため
- 他にアピールできる写真がないため
そのため物件周辺の店舗については、きちんと自分で調べるのがよいでしょう。
本当に近隣にある場合は、不動産屋自らそのことをアピールしてきますからね。
専有面積にだまされるな
物件の専有面積は本来正確な数字を表示するべき項目であります。
ただ賃貸物件に関しては正確性に欠けるものが出回ってるのが現状です。
私自身、何回も数字が怪しい物件に遭遇したことがあります。
そしてその中でも特に注意が必要なのが「築年数が古い物件」です。
その理由としては下記が挙げられます。
この専有面積に関しては、不動産業者よりもマンションオーナーに問題があると言えるでしょう。
- マンションオーナーが設計図を持っていない
- 設計図が古過ぎて読めない
- マンションオーナーが間違った専有面積を仲介業者へ表示してる
設計図から算出するのが一番手っ取り早く正確でありますが、その大事な設計図を残してるオーナーが結構少なかったりします。
実寸して専有面積を算出することもできますが、そもそも正確に実寸するのはかなり苦労します。
なので仲介業者はだいたいオーナー側の情報をそのまま物件情報に載せるケースがほとんどです。
仲介業者も全部の物件を実寸してたら大変ですからね。
ただ最近は管理会社が入ってるマンションがだいぶ増えてきて、その管理会社が専有面積をチェックするので昔に比べて専有面積の正確性は上がってきてるように感じます。
過去にベランダ面積を専有面積に含めてるところもありましたからね。
まとめ
ネットで物件探しをしていると、ついつい物件資料だけ見て「この物件がいい」と惚れ込んでしまいそうになります。
ただ今まで説明してきたように物件資料には良く見せようとあらゆる工夫がなされてるので、それだけ見て判断するのは危険です。
色々と注意点はありましたが、最終的に言いたいのは「物件探しは内見して決めることが大事」だということです。
実際に内見して自分に合う物件なのか判断することが、あなたのより良い暮らしにつながるでしょう。
元不動産営業がこっそり教える物件探しの心得